こんにちは。STAY HOME AIRLINESのtakahappyです。いつもご覧いただきありがとうございます。おかげさまでSHAの日々の活動も大変盛んになってきています。新しいパイロットやコントローラーが日々活躍しております。SHAリソースのご活用、本当にありがとうございます。
さて、今回のブログは、これからVFRで空港の周回経路を使って飛びたい!タッチアンドゴーをマスターしたい!という方にとって、ちょっとした「壁」となっている、ダウンウインド上での旋回待機についてお話を進めていきたいと思っています。
ATC入電!
VFRでダウンウインドに差し掛かりました。するとタワーから、
SHA1, make right 360 on downwind due to traffic.
と指示されました。
「あちゃー。苦手な360度旋回待機だよー」
となっている方、いらっしゃると思います。
とりあえず、25度バンクで回っとくか。でも円が歪(いびつ)になっちゃうんだよねー。
よく旋回の方法、解ってないんです。
解決しましょう!
標準(率)旋回
旋回の方法に「標準率旋回」というものがあります。標準旋回とは
1秒間に3°の旋転率による旋回
であります。1秒間に3度回ればいいんです。60秒で180度、120秒で360度旋回できます。ダウンウインドでの360度旋回待機では2分でダウンウインドに戻ってくればいいんです。管制もそれを期待しています。
どうやって計算するの?
旋転量という難しい言葉が出てきました。これは単位時間に対する変針量のことです。今回は秒あたり3度の旋転量ということですが、この値になるためには「どのようなバンク角」を「どんな感じで作ればいいか」で決めることができます。
実際、バンク角は真対気速度(TAS)によって変化します。飛行高度や天候(特に気温)によってTASは変化しますので計算が面倒なのですが、概算式ではTAS×3÷20で出ます。とりあえずこれは参考程度でいいです。
いい計算式があるんです
概算にはなるのですが、いい計算方法があります。
指示対気速度(IAS)の一番下の位をカットして、残った数字に7を足す
んです!68ノットでしたら6+7=14度バンク、142ノットでしたら14+7=21度バンクです。
これを保つと2分で円が描けます。
ロールレートも重要
求めた角度に達する時間も重要です。142ノットの時バンク角は21度ですが、一気に21度とかにしたら円は歪になります。これを「ロールレート」と言います。求め方は、
真対気速度(TAS)÷ 20
です。TASが150ノットでしたら7.5秒です。ロール時間を一定にして、7秒ちょっとで21度にすればいいんです。
さいごに
ぜひこんな感じでトラパタの周回をマスターしていただき、うまくSHIPが操れるようになったらVFRのATCを覚えるとよろしいかと思います。
SHAではこのような飛行法の訓練も優秀なインストラクターが承っています。ぜひこの機会にご入社お待ちしております。入社案内はこちら。