2021一足お先に初日の出フライト

2020年12月30日(土)、SHA運航部主催による初の航空管制サービス付きのイベント「2021初日の出フライト」を実施しました。

はじめに

SHAでは第2回のイベントとして、「⼀⾜早い初⽇の出フライト」をSHA初の管制付きオンラインで実施しました。

飛行管制情報ツールについて

イベントは、SHA管制部でアレンジをした管制システムを使用しました。まずその概要をお伝えします。

JoinFS(Pilot,Controller共通)

第一に飛行するパイロットおよび管制する管制官を結びつけるアプリケーション「JoinFS」を相互に導入します。JoinFSを介して共有された各航空機の位置情報等がサーバー内で共有されます。もちろん各航空機同士も位置情報を共有し、他機の様子がフライトシミュレータ上で共有されます。

このJoinFSは、フライトシミュレータエンジンである「Prepar3D」「FSX」「X-Plane」「MSFS2020」全てにおいて導入可能です。

ESJFS(Controllerツール)

ESJFSは後述するレーダークライアントソフト「EuroScope」にてJoinFSで供給される航空機情報を補足するためのブリッジアプリケーションです。

EuroScope(Contorollerツール)

前述の2つのツールを介して供給された各航空機の位置情報等は、レーダークライアントツール「EuroScope」(上記画像参照)でレーダー表示されます。こちらの画面を使用して、後述する音声共有アプリケーション「TeamSpeak3」でATCサービスを行います。

TeamSpeak3(Pilot,Controller共通)

音声共有アプリケーション「TeamSpeak3」は複数のパイロット、管制官から発せられるトランスミッションを供給します。またプラグインを使用することにより、各送信者の音声にラジオっぽいエフェクトがかかる「Radio FX」、PMDG等、一部のモデルでCOM操作がTeamSpeak3と連動する「BFSGSimCom」など、リアルフライトに準じたATCシチュエーションが体験できます。

いずれもフリーツールです。こちらを活用して今回のイベントは実施されました。

イベントの様子

  • 夜が明ける前のセントレアを出発し、進路を北東へ、⼀路、富⼠⼭を⽬指します。
  • IFR(計器⾶⾏⽅式)の航空機は、富⼠⼭の北西側まで進み、指定された3つのウェイポイントに到達したのち、HOLDINGに⼊ります。南側には富⼠⼭と初⽇の出が⼀緒に⾒ることができる絶好のポイントとなっております。
  • 2021年1⽉1⽇の富⼠⼭頂の⽇の出は、⽇本時間午前6時42分です。でも私たちは更にその上の15,000フィート以上にいますので20分ほど早いでしょう。午前6時を⽬途に出発し、皆で初⽇の出を拝みます。
HOLDINGをしながら日の出を待つ(コパイロットさん撮影)
VFRで果敢に初日の出を攻める(バレットさん撮影)

おわりに

イベント当日は3名の管制官、5名のパイロットにより実施されました。年末及び初のJoinFSオンライン環境下での実施でしたが複数の方にご参集いただき皆で美しい日の出を拝むことが出来ました。
また、普段ではレアなケースのホールディングを操縦、ATC共に詳細に再現することができ、各参加者のスキルアップにも貢献できたイベントとなりました。

また当日は弊社Discordのイベント用ボイスチャンネルや画面共有にて、皆と会話や画面共有を楽しみながらフライトや管制を行う一方、ヘッドセットからはTeamSpeakからのATCラジオがリアルな音質で入電し、充実した音声サービスとなりました。

以上、内容は難しそうなイベント思われがちですが、全く知らなくても社内イベントですので熟知している社員より丁寧にご案内することが出来ます。

今後、このシステムは操縦教育、ATC教育のツールとして活躍してくれると思います。皆さまも振るってこのツールを活用していただき、楽しいフラシムライフを味わってみてください!